塩は時間が立っても品質がほとんど変化しないため、賞味期限や消費期限の表示をしなくてもよいことになっています。なお、塩には、温度や湿度の影響により固まりやすく、また、臭いを吸着しやすい性質があります。保存する場合には、高温多湿の場所を避け、また、臭いの強いものの近くには置かないほうがよいでしょう。
塩は、胃酸のもとになって胃で食べ物を消化したり、小腸で栄養を吸収するのに役立っています。しかし、体を動かすエネルギーになったり、血液をサラサラにしたりすることはありません。
日本にあった塩田は、海水から濃い塩水をつくるためのものであり、塩田でできた濃い塩水を、別の場所で煮つめて塩がつくられていました。海外にある「天日塩田」とは異なり、日本の塩田では、塩の結晶までをつくっていたわけではありません。
塩は水の中では、ナトリウムイオンと塩化物イオンという電気を帯びた2種類のイオンに分かれています。このため、海水(塩水)は電気を通します。ナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれている性質を利用して濃い塩水をつくるのが「イオン膜」です。
塩事業センターの「食塩」は、海水から「イオン膜」で濃い塩水をつくり、これを「立釜」で煮つめ、乾燥させてサラサラにしたものです。決して化学的に合成しているものではありません。