塩風土記

塩風土記

■愛媛県と塩■

瀬戸内海に面し、降雨量の少ない愛媛県では古くから製塩が盛んであった。弥生時代中期から奈良・平安時代にかけての製塩遺跡が発掘され製塩土器が出土しているのを始めとして、中世においては塩の荘園として京都の東寺に塩を貢納していた弓削島荘、近代においては十州塩のひとつに数えられ全国に塩を移出していた波止浜塩田(はしはまえんでん)等が知られている。


【人物】

長谷部九兵衛(はせべくへい)
波止浜塩田の開祖といわれる。波方町出身。製塩業が発達していた竹原塩田(広島県)に学び、1683年(天和3年)に県内最古の入浜式塩田を開発した。
(森光繁編『波止浜塩業史』)


【名所・史跡】

弓削島荘(ゆげしましょう:今治市)
県の北東部に位置する弓削島にあった荘園。中世の時代には、東寺(京都)の荘園であった。沿岸部での製塩が盛んで、生産された塩は船で京都の荘園領主のもとへと運ばれ、塩の荘園として知られていた。東寺文書にはいまも弓削島の製塩の史料が多く残されている。
(渡辺則文『日本塩業史研究』)

坂出地方専売局波止浜出張所(今治市)
1911年(明治44年)竣工と伝えられる旧塩務局の出張所跡。木造平屋の寄棟造り。


【名産品】

じゃこ天
魚のすり身に塩などを混ぜて練りあげ形成して油であげたもの。てんぷらとも呼ばれる。

緋の蕪漬(ひのかぶらづけ)
伊予緋カブと呼ばれる県特産の皮が赤い蕪を塩漬けにしたあと、柑橘酢につけこんだもの。全体が鮮やかな緋色に漬けあがる。


【学びの場】

ソルティ多喜浜(新居浜市)
全国で唯一、学校施設内にある塩田施設。予約をすれば、ミニ塩田施設の見学、製塩体験等が出来る。