塩風土記

塩風土記

■広島県と塩■

広島県では江戸時代、塩分が強く耕作に向かない干拓地であった竹原地区の土壌を利用した製塩業が始まり、播州赤穂から導入した入浜式の製塩技術をもとに発展していった。十州塩の生産地のひとつである。それらの塩は、「竹原塩」と呼ばれ日本中に出荷されるほどの成功を収め、町の繁栄とともに町人文化が栄えた。竹原市歴史民俗資料館では実際に使用されていた製塩用具や資料を見学することができる。


【人物】

鈴木四郎右衛門(すずきしろうえもん)
賀茂郡代官として竹原の干拓地を開いたが、耕作地に向かないと判明した後は赤穂より製塩技術者を招き入れ、広島地方初の入浜塩田を作り、竹原塩の隆盛を招いた。
(西村嘉助他編『竹原市史』)


【名所・史跡】

蒲刈古代製塩遺跡復元展示館
(安芸郡蒲刈町)

古代土器製塩遺跡を発掘したままの状態で見学できるように復元し、ドームで被った展示館。


【名産品】

鯛の浜焼き
300年程前から製塩の場で始まった調理法。塩釜から出したばかりの熱い塩に鯛を埋め込み蒸し焼きにして保存性、風味を高めた。藩主に献上されるほどの珍重品であった。


【学びの場】

竹原市歴史民俗資料館(竹原市)
1650年(慶安3年)に赤穂の入浜式製塩の技術を移入してからの310年間、塩の町として知られていた竹原で実際に使われていた製塩用具や、他の民具類の他、漁業、農業、酒造りといった産業関係資料も展示している。館内に展示されている資料のほとんどは、竹原郷土文化研究会を中心とする市民からの寄贈によるもの。

瀬戸田町歴史民俗資料館
(尾道市)

江戸末期の豪商「三原屋」堀内調右衛門氏が建てた土蔵を利用した資料館。
一階は考古資料、二階には民俗的資料として、製塩資料、衣食住資料、民俗芸能資料などが並ぶ。