塩風土記
塩風土記
■福井県と塩■
福井県では古くから製塩が行われており、複数の製塩遺跡が発掘され巨大な製塩土器が出土している。弥生時代頃から製塩が始まり、奈良時代に国家の税の要請を受けて急激に発達したとみられている。塩づくりの中心は若狭であり、製塩を行うとともに、豊富な海産物を塩で加工し、遠方との交易を行っていた。
近世に至り、十州塩(瀬戸内海沿岸)の販路拡大につれて競争に破れ、揚浜式塩田において小規模の生産を行うのみとなった。専売制度開始後、この塩田も廃止された。
【名所・史跡】
岡津製塩遺跡(おこづせいえんいせき:小浜市)
小浜湾に位置する古墳時代後期から奈良時代にかけての製塩遺跡。国の史跡に指定されている。
【名産品】
へしこ
新鮮な魚を塩漬けにし魚の水分を抜いた後、糠漬けにした発酵食品のこと。若狭では、冬場の保存食として家庭で作られてきた。鯖のへしこは、主に若狭の海岸部で作られ、2,3月に塩漬けしたものを糠漬けし、11,12月に糠床から出す。これを水で一晩塩抜きして、皮を剥いで、鯖の腹にご飯と糀を詰めて10~20日程度漬けたものが「鯖のなれずし」である。正月や祭りのご馳走である。鯖のなれずしは、食の世界遺産と言われる「味の箱舟」に2006年12月に登録された。
小鯛のささ漬
小鯛を三枚におろして、うす塩と酢に漬け、笹の葉を添えて杉の木の香りが漂う小さな樽に詰めて作られる。食べ頃は樽に詰めて1~2日後。
【塩の道】
鯖街道(さばかいどう)
福井県の若狭湾から滋賀県をぬけ京都の出町柳までつながる街道。主に若狭湾で陸揚げされた海産物や物資を運んだ。特に若狭に揚がった鯖を開いて塩をした荷が多かったため、鯖街道と呼ばれている。
(若狭歴史民俗資料館『サバ街道と都の文化』)
【その他】
山手塩
山手塩の「手」とは、交換という意味を持っており、塩を渡すことを前提に、海水を煮詰めるために必要な薪(塩木)を集める山(塩山)を入手することをそう呼んだ。製塩規模の拡大等により近隣の山野では対応できなくなり、遠方から塩木を運んでくるようになった12世紀頃から若狭湾を初めとした多くの浦々で行われていた。「山年貢」「年貢塩」とも呼ばれている。
(網野善助著作集第9巻中世の生業と流通)
【学びの場】
若狭歴史民俗資料館(小浜市)
古墳時代中ごろから始まった土器で煮詰める製塩の土器や塩づくりの様子などを展示している。
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御食国若狭おばま食文化館(小浜市)
古くから塩や海産物などを納める御食国として、歴史的に重要な役割を果たしてきた若狭小浜の食文化を中心に、古代の製塩方法や、ナレズシの作り方等も展示されている。
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鯖街道資料館(小浜市)
鯖街道の起点といわれるいづみ町商店街の中にある資料館。鯖街道に関する映像資料や、昔の地図や古道具などが展示されている。
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