塩風土記

塩風土記

■山梨県と塩■

山梨県は内陸部に位置するため、製塩の記録はほとんどない。塩泉製塩が行われていた記録もあるが、塩は古くから「塩の道」を経て外部から移入されてくるものであった。戦国時代に越後国(新潟県)の上杉謙信が塩不足に苦しむ甲斐国(山梨県)の武田信玄へ塩を送ったという故事は有名である。また富士川沿いの鰍沢は、塩荷の改装地であった。川を上ってきた塩荷が、ここで山道を行くためのしっかりとした梱包に荷直しされて、馬や人によって韮崎を経て長野県の下諏訪方面へ運ばれていた。そのため諏訪方面では塩を「鰍沢(かじかざわ)」と呼ぶ風習があったという。


【名所・史跡】

奈良田温泉(ならだおんせん:南巨摩郡 早川町)
ナトリウム塩化物泉。奈良時代孝謙天皇がこの地で8年間湯治を行ったという伝承がある。かつて塩泉製塩が行われていたという。


【名産品】

甲州小梅漬
山梨の特産甲州小梅を塩漬けにしたもの。カリカリとした歯ごたえが特徴。


【地名】

塩ノ山(甲州市)
地名の由来には、実際に岩塩を産出したという記録からという説、戦国時代、北条氏からの塩封鎖にたいして武田信玄が甲斐には塩ノ山という岩塩の産地があると対抗したという伝説からという説、四方から見えるしほうのやま、という名前からという説と複数の説がある。


【学びの場】

鰍沢町交流センター塩の華
(南巨摩郡鰍沢町)

富士川沿いの荷揚げ地であった鰍沢に出来た交流センター。海路を経て運ばれてきた塩や舟蔵をイメージした作り。鰍沢の文化や歴史などを学ぶことが出来る。