塩風土記

塩風土記

■群馬県と塩■

内陸部に位置する群馬県では、わずかに塩泉からの製塩が行われていた記録があるが、塩は生産するものと言うよりは外部より移入されるものであった。
街道の発展に伴い陸上の交通が盛んとなり、荷馬を使った塩の運送が行われるようになった。また後に利根川が整備されると、江戸と上信越地方の中継地点の要として舟運が盛んとなった。江戸から送られてくる登り荷の筆頭は塩で、瀬戸内海沿岸から安価な塩が移入され、内陸部へと運ばれていった。


【名所・史跡】

八塩温泉(やしおおんせん:藤岡市)
塩の湯口八ツ所と呼ばれたところから、八塩と名づけられたといわれている。塩分濃度が非常に高い鉱泉が特徴。

倉賀野河岸(くらがのかし)
利根川の支流、鳥川に面し江戸に直航する元舟の遡行終点であり中山道の宿駅でもあった。信越方面と結ぶ輸送幹線の水陸接点として利根川上流でもっとも重要だった河岸。さまざまな荷が行きかい、江戸から送られてくる登り荷の筆頭であった塩は、高崎への付送り分だけで1771年(明和8年)には、年に6万俵にも及んだという記録が残っている。
(山田武麿『群馬県の歴史』)


【名産品】

イワナずし
利根川上流域に伝わる正月料理。イワナを塩漬けにし、腹に飯をつめ桶に並べて20日から1ヵ月程長期発酵させたナマナレズシの一種。

おっきりこみ
煮込み麺料理の一つ。小麦の生産地である群馬の郷土料理。小麦粉に塩と水を混ぜて幅広の麺を作り、野菜等と味噌や醤油ベースのつゆで煮込む。煮ぼうとうとも。