塩風土記

塩風土記

■宮城県と塩■

宮城県は古くから製塩の記録が残っている県である。特に鹽竃神社で知られる塩竃地方は、縄文時代から製塩の地として栄え、製塩遺跡や製塩土器等が多数出土している。
近世においては、領内での塩の自給自足を目指した仙台藩は赤穂(兵庫県)、行徳(千葉県)より入浜式製塩を学び、塩田の開発を行い、東北随一の製塩地帯となっていった。中でも渡波塩田(石巻市)で作られた渡波塩(わたのはえん)は江戸にまで出荷されていたという。


【人物】

菊地与惣右エ門(きくちよぞうえもん)
江戸初期、赤穂(兵庫県)や行徳(千葉県)の入浜式製塩に学び、お塩方主立として流留・渡波塩田を完成させた。
(石巻市教育委員会『石巻市の歴史』)


【行事】

藻塩焼神事(もしおやきじんじゃ:鹽竃神社)
毎年7月4日から鹽竈神社境外末社御釜神社で行われる神事。ホンダワラの採取を行う藻刈神事、釜へ潮水を入れ替える水替神事、釜で潮水を煮詰める藻塩焼神事、と製塩の一連の行事が3日に渡って行われ、県の無形民俗文化財に指定されている。


【名所・史跡】

鹽竃神社(しおがまじんじゃ:塩竃市)
人々に製塩法を教えたとされている塩土老翁神が主祭神。塩土老翁神が実際に塩焼きに使ったという「神竃」が祀られている。塩釜の地名の起こりともなっている。
毎年7月4日から末社である御釜神社で藻塩焼きの神事が行われる。

櫃ヶ沢遺跡(ひつがさわいせき:宮城郡利府町)
古代の製塩遺跡。松島湾周辺の製塩土器は、縄文時代晩期には尖底だったものが丸底、平底のバケツのような形に変化したと言われている。
(宮城県教育文化保護課)


【学びの場】

塩竃神社博物館
鹽竈神社境内にある博物館。神社の宝物を中心に、鹽竈神社には欠かせない塩業関係資料、港町ならではの漁業関係資料等、およそ5000点の資料を収蔵、展示している。

石巻文化センター
石巻地方の製塩方法(入浜式塩田と海水直煮式)の説明や、入浜式塩田の製塩用具などを展示している。