塩風土記

塩風土記

■岩手県と塩■

岩手県の三陸海岸は東北有数の製塩地帯であり、沿岸部でつくられた塩は、塩の道を通り内陸部へと運ばれていた。三陸海岸は、もともと塩田に適した遠浅の砂浜がほとんど無く、気候も寒冷で夏が短く製塩に適した地域ではなかったが、逆に平地が少なく農作物にも乏しかったため、海にすぐ続く山から薪を集め海水を汲み上げて釜で煮詰める海水直煮製塩法により製塩を行い、その塩を内陸部の食料と交換するといった生活様式が定着したといわれている。


【行事】

塩の道を歩こう大会
九戸郡野田村で、毎年9月に行われている。野田村を基点とした「ベコの道」と呼ばれる塩の道を歩くイベント。


【地名】

波板海岸(なみいたかいがん:上閉伊郡大槌町)
江戸時代から明治にかけて盛んに製塩が行われていた。ここで作られた塩は、内陸地方の遠野、花巻、江刺などへ運ばれていた。


【塩の道】

野田道
野田村で作られた塩を牛の背に乗せて運んだ道。県内ばかりでなく、雫石からさらに仙岩峠を越えて秋田県の鹿角地方まで続いている。野田ベコの道とも言う。野田ベコの呼称は、盛岡方面の内陸部の人たちの塩行商に対する総称でもあった。
(日本塩業大系編集委員会(編)『日本塩業大系 持論民俗』)


【学びの場】

道の駅のだ
三陸鉄道陸中野田駅に併設している道の駅。塩の道展示コーナー等がある。

洋野町立歴史民俗資料館
製塩資料や、ヘルメット式の潜水技術「南部もぐり」等海に関する資料を中心に展示している。