技術の変遷

イオン交換膜製塩法

これまでの塩田法と同じく、かん水を採るための装置ですが、塩田法が海水の水分を蒸発・除去する方法であるのに対し、イオン交換膜法は電気の力を利用して海水中の塩分を集める方法です。

イオン交換膜製塩法の原理

1.装置には両端に電極をおき、陽イオンだけを通す陽イオン交換膜と陰イオンだけを通す陰イオン交換膜を交互に並べています。

2.海水を流し、両端の電極から電流を流すと、プラスの電気を帯びたナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオンなどは陰極に、マイナスの電気を帯びた塩化物イオン、硫酸イオンなどは陽極に向かって移動します。

3.移動しようとすると、陽イオンは陰イオン膜によって、陰イオンは陽イオン膜によって遮断されますので、膜と膜との間にはかん水(塩分濃度15%から20%)と希釈海水(塩分濃度約2%)が交互にできます。

4.かん水は煮つめるために蒸発缶に送られ、希釈海水は海へ戻されます。

[ イオンの動きをみてみよう ]
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この方法は、昭和20年代に研究が開始され、30年代に入って試験導入され始めました。塩田法に比べ天候に支配されることがなく、土地生産性、労働生産性が格段に優れた方法です。

○イオン交換膜
100万分の1mmから2mmの孔が開いている厚さ0.1mmから0.2mmの特殊な膜で、陽イオンだけ通す陽膜と陰イオンだけ通す陰膜があります。
製塩用途以外にも、医薬用水(注射液)や海水からの飲料水の製造をはじめ、乳幼児用の粉ミルクや減塩しょう油の脱塩処理、果汁からの酸味の除去など、医薬品、食品の製造に幅広く使われています。