世界の塩づくり

世界の塩づくり

世界には、様々な塩資源がありますが、どれもみな海水が形を変えたものであり、もとをたどれば全て海水です。資源別に塩の製法を詳しく見ていきましょう。

海水

雨が少なく乾燥した地域では、海水を塩田に引き込み、太陽熱と風で水分を蒸発させ塩の結晶を得る天日製塩の方法がとられています。
日本では、多雨多湿の気候から天日製塩は難しく、古来から海水を一旦濃縮し、それを煮つめるという2段階方式で塩をつくってきました。
この海水を濃縮する方法が、塩浜(揚浜式塩田入浜式塩田流下式塩田)やイオン膜・立釜法であり、最近はタワー式やネット式などいろいろな方法で行っている商品も見受けられます。

岩塩

大昔、海の一部が大陸の移動や地殻変動で陸地に閉じ込められ海水の湖となったものが干上がって塩分が結晶化し、その上に土砂が堆積してできたと考えられています。
形成時期は5億年から200万年前といわれ、世界にある岩塩の推定埋蔵量は、現在知られているだけでも数千億トンにもなり、岩塩由来の地下かん水も含めると、世界の塩の生産量の約3分の2が岩塩からつくられています。
このように地球上には多くの岩塩が埋蔵されていますが、日本国内には存在しません。
岩塩の採鉱法には「乾式採鉱法」と「溶解採鉱法」の2通りあります。
岩塩は鉱物などの異物を含んでいることがあるため、一旦水に溶かして異物を取り除いてから再び結晶化させる方法もとられています。

地下かん水

地下水が岩塩層を溶かし、濃い塩水になったものがほとんどで、一部は地表から噴出しているものもあり、塩泉と呼ばれています。
地下かん水は岩塩層の近くにあるので、岩塩を産出する地域に見ることができます。

塩湖

大昔、海だったところが地殻の変動で陸に封じこめられ、水分が蒸発して濃度が濃くなったのが塩湖(濃い塩水の湖)です。
乾燥した地域に多く、天日製塩と同じ方法で塩がつくられますが、季節によって自然に塩が結晶する塩湖もあります。

主要国の主な製法と生産量の推移

生産高の多い国上位5カ国で世界総生産量の半分ほどを占めています。
世界の塩生産量(2008年塩生産量)PDFはこちら

順位 国名 主な製法(資源) 生産量(百万トン)
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
1位 中国 天日製塩・岩塩 36.0 34.4 37.1 44.5 54.0 59.8 59.5
2位 アメリカ 塩湖・岩塩・天日製塩 40.3 43.7 46.4 45.1 46.0 44.5 46.0
3位 インド 天日製塩 17.9 14.9 14.8 19.9 18.1 17.8 19.2
4位 カナダ 岩塩 12.3 14.0 14.1 13.5 13.4 12.0 14.2
5位 ドイツ 岩塩・地下かん水 13.7 14.0 15.5 16.7 17.5 13.4 13.8
6位 オーストラリア 天日製塩 10.0 10.6 11.2 12.4 11.4 10.8 11.2
7位 メキシコ 天日製塩 7.8 7.5 8.6 9.5 8.4 8.0 8.8
8位 ブラジル 天日製塩・岩塩 6.1 6.6 6.6 7.1 6.7 7.0 7.0
9位 チリ 岩塩 3.5 6.2 4.9 6.1 4.6 4.4 6.4
10位 オランダ 岩塩 5.8 6.0 5.9 6.2 6.1 6.2 6.2
11位 フランス 地下かん水・天日製塩・岩塩 6.8 7.4 7.6 7.7 9.4 6.1 6.0
12位 イギリス 地下かん水・岩塩 5.7 5.9 5.8 5.8 5.8 5.8 5.8
13位 ウクライナ 岩塩 2.3 2.9 4.4 4.8 6.0 5.5 4.4
14位 ポーランド 岩塩 3.6 3.6 4.0 4.0 4.0 4.3 4.1
15位 スペイン 岩塩・天日製塩 3.9 4.0 4.0 4.4 4.0 4.0 3.6
28位 日本 イオン膜・立釜法(原料は海水) 1.3 1.3 1.2 1.2 1.2 1.1 1.1
世界計 213 220 231 248 256 249 256