投稿論文

平成18年度投稿論文

題目 研究者 発表先
1 撹拌槽型連続晶析装置を用いた塩化ナトリウムの結晶成長現象と結晶品質の関係 正岡 功士、
長谷川 正巳、
篠原 富男
日本海水学会誌 60(4)、p296(2006)
2 豆腐のゲル強度に及ぼす塩類の影響 眞壁 優美 日本海水学会誌 60(4)、p302(2006)
3 母液組成による製品結晶品質への影響
-微結晶の付着現象を利用した高結晶成長速度の実現と結晶品質への影響-
長谷川 正巳、
正岡 功士
そるえんす No.70、p5(2006)
4 日本海水学会に期待すること 長谷川 正巳 日本海水学会誌 60(5)、p321(2006)
5 煮豆における塩類の影響 眞壁 優美 日本海水学会誌 60(5)、p342(2006)
6 ウメ漬けにおける塩種の違いが脱水、浸透作用に及ぼす影響 中山 由佳、
党 弘之、
眞壁 優美
日本海水学会誌 60(5)、p348(2006)
7 食品に残留する農薬等のポジティブリスト制度について 野田 寧 日本海水学会誌 60(5)、p358(2006)
8 微結晶の付着現象による結晶成長速度向上の検討 正岡 功士、
長谷川 正巳
日本海水学会誌 61(1)、p29(2007)
9 たばこ塩産業新聞-特集号 漬物と塩 眞壁 優美 たばこ塩産業新聞(2007.1.20)
10 微結晶の付着現象による結晶成長速度向上の検討 長谷川 正巳、
正岡 功士
ソルト・サイエンス研究財団平成17年度助成研究報告集別冊理工学プロジェクト研究(2003-2005年度)食塩晶析工程の高効率化、p33(2007.3)
11 晶析装置設計線図を用いた分級層型晶析装置の設計 長谷川 正巳、
正岡 功士
ソルト・サイエンス研究財団平成17年度助成研究報告集別冊理工学プロジェクト研究(2003-2005年度)食塩晶析工程の高効率化、p73(2007.3)
12 Permeability of Zinc Ions across Ion-Exchange Membrane of Ion-Exchange Electrodialyzer 永谷 剛、
吉川 直人
Journal of Membrane Science Vol.275,pp.37-45 (2006)

投稿論文概要

No.1
題目 撹拌槽型連続晶析装置を用いた塩化ナトリウムの結晶成長現象と結晶品質の関係
投稿者 正岡 功士、長谷川 正巳、篠原 富男
投稿先 日本海水学会誌 60(4)、p296(2006)
概要
連続式撹拌槽型晶析装置を用い、塩化ナトリウム結晶について結晶成長速度と結晶品質との関係を検討した結果、以下の知見が得られた。
(1)
結晶形状は、操作因子に影響されず、粒径が小さい場合には立方体で、粒径が大きくなるとともに磨耗が観察され、角が取れて球状となった。
(2)
液泡量は操作因子に影響されず、結晶成長速度の増加に伴い減少した。
(3)
カリウムおよび臭化物イオン取込濃度は結晶成長速度の増加に伴い僅かに増加する傾向を示した。
(4)
取込濃度は粒径が大きくなるとともに減少するが、粒径が大きくなり磨耗が生じると取込量は増加した。また、凝集現象が顕著と考えられる条件では(3)の取込量の増加を抑制した。
以上のことから、微結晶の付着現象がカリウムおよび臭化物イオン取込濃度を抑制すると考えられた。
No.2
題目 豆腐のゲル強度に及ぼす塩類の影響
投稿者 眞壁 優美
投稿先 日本海水学会誌 60(4)、p302(2006)
概要
塩類濃度およびその組成を変化させたときの食感に及ぼす影響について検討するため、大豆加工製品である豆腐を対象として、豆腐ゲルのゲル強度を測定し検討を行った。マグネシウムイオンやカルシウムイオンのように2価陽イオンを持つ塩の方がゲル強度に対する効果は大きかった。1価の陽イオンを持つ塩と2価の陽イオンを持つ塩では、2価の陽イオンを持つ塩の方がゲル強度に対する効果は大きかった。塩化マグネシウムと塩化カルシウムでは、0.05mol/l以上の高濃度領域においてゲル強度に対する効果が異なり、塩化マグネシウムにおいてゲル強度が減少した。また、塩化マグネシウム-塩化ナトリウム混合溶液を用いた場合においては、塩化ナトリウムはゲル強度に対して大きな影響はないが、保水力に関与することが示唆された。
No.3
題目 母液組成による製品結晶品質への影響-微結晶の付着現象を利用した高結晶成長速度の実現と結晶品質への影響-
投稿者 長谷川 正巳、正岡 功士
投稿先 そるえんす No.70、p5(2006)
概要
前年度は撹拌槽を用いた連続晶析実験を実施し、結晶内へのカリウム、臭化物イオンの結晶内への取込は微結晶の付着現象により抑制される可能性があることを報告した。今年度は冷却式流動層型晶析装置を用いた回分実験を実施し、高結晶成長速度の実現法と結晶品質への影響を検討した。その結果、結晶成長速度は過飽和度および懸濁微結晶数の増加とともに増大し、高結晶成長速度条件において成長した結晶の液泡量は市販の製品結晶とほぼ同一であった。
No.4
題目 日本海水学会に期待すること
投稿者 長谷川 正巳
投稿先 日本海水学会誌 60(5)、p321(2006)
概要
日本海水学会の要請を受け、第60巻、5号の巻頭言として、我が国における食糧自給率向上と資源確保、環境に関する最近のニュースを基に、日本海水学会の将来について提起を行った。
No.5
題目 煮豆における塩類の影響
投稿者 眞壁 優美
投稿先 日本海水学会誌 60(5)、p342(2006)
概要
大豆の煮豆における塩類濃度およびその組成を変化させたときの塩類の影響について検討するため、煮豆の破断応力および皮付き率を測定した。塩種および塩類濃度により煮汁のpH、破断応力、皮付き率が変化することがわかった。破断応力については、煮汁のpHによる効果に加え、カルシウムの影響が見られ、皮付き率については、煮汁のpHに依存した。煮汁のpHの変化は、大豆タンパク質と塩類との結合によって水素イオンが放出されることにより起こる可能性が示唆された。
No.6
題目 ウメ漬けにおける塩種の違いが脱水、浸透作用に及ぼす影響
投稿者 中山 由佳、党 弘之、眞壁 優美
投稿先 日本海水学会誌 60(5)、p348(2006)
概要
苦汁成分、水分、粒径、結晶形状が異なる4種類の市販食用塩を用いて、塩種の違いがウメ漬けにおける脱水、浸透作用におよぼす影響について検討を行った。28日間のウメ漬け後において、脱水量は加えた塩の全塩分量に応じて増加した。また、Na、Mg、Ca、SO4イオンおよびKは、塩からウメへの浸透あるいはウメから漬け液への移動を生じることにより、ウメと漬け液との間で一定濃度に到達すること、リンゴ酸およびクエン酸については、ウメから漬け液への移動が一方的に生じ、一定値になることが示唆された。
No.7
題目 食品に残留する農薬等のポジティブリスト制度について
投稿者 野田 寧
投稿先 日本海水学会誌 60(5)、p358(2006)
概要
2006年5月29日に食品衛生法が改正され食品中に残留する農薬等に係るポジティブリスト制度が施行された。このポジティブリスト制度では全ての食品に対して、全ての農薬、動物用医薬品、飼料添加物について残留基準が設定されている。残留基準は、ポジティブリスト制度以前の残留基準に加え、暫定基準、一律基準が設定されている。本報では、ポジティブリスト制度について解説し、その対応について簡単に示した。また、財団法人塩事業センターで取り扱っている製品である塩も食品であるため、ポジティブリスト制度への対応を概説した。
No.8
題目 微結晶の付着現象による結晶成長速度向上の検討
投稿者 正岡 功士、長谷川 正巳
投稿先 日本海水学会誌 61(1)、p29(2007)
概要
結晶成長速度を向上させるための基礎的検討として、流動層型晶析装置を用いた結晶成長実験を行い、母液中の懸濁微結晶数が塩化ナトリウム結晶の結晶成長速度におよぼす影響について検討した。実験において、成長による種晶の重量増加は結晶成長時間に比例した。その結晶重量の増加速度と過飽和度との比は母液中の懸濁微結晶数と直線で近似できた。このことから、重量基準の結晶成長速度は(dw/dtav=(A+BNfine)⊿Cで表すことができた。次に結晶成長速度の向上が結晶中の液泡量に与える影響を検討した。各実験で得られた結晶の873Kおよび413Kにて乾燥させた場合の重量減少をそれぞれ測定し、両者の差を液泡の水分と見なした。その結果、液泡量への結晶成長速度向上の影響は小さいと考えらた。
No.9
題目 たばこ塩産業新聞-特集号 漬物と塩
投稿者 眞壁 優美
投稿先 たばこ塩産業新聞(2007.1.20)
概要
「漬物の歴史」、「漬物の種類」、「塩の脱水浸透作用」、「塩の防腐作用」、「塩の種類と漬物の味」について、解説した。
No.10
題目 微結晶の付着現象による結晶成長速度向上の検討
投稿者 長谷川 正巳、正岡 功士
投稿先 ソルト・サイエンス研究財団平成17年度助成研究報告集別冊理工学プロジェクト研究(2003-2005年度)食塩晶析工程の高効率化、p33(2007.3)
概要
微結晶の付着現象を利用して結晶成長速度を向上させるための基礎的検討として、平成15、16、17年度にそれぞれ、蒸発式撹拌槽型回分、蒸発式撹拌槽型連続および冷却式流動層型回分晶析試験を実施した。その結果、以下の知見を得た。
(1)
蒸発式撹拌槽型回分および連続晶析試験から、カリウムおよび臭化物イオンの取込量は結晶成長速度だけでなく、凝集および磨耗などの影響を受けて変化する可能性が示唆された。
(2)
蒸発式撹拌槽型連続および冷却式流動層型回分晶析試験から、結晶成長速度が増加した場合にも液泡量の増大は見られなかった。この結果から、微結晶の付着を促進して結晶成長速度を向上しても、液泡量については現状の製品と同程度の結晶が得られる可能性が示された。
(3)
冷却式流動層型回分晶析試験から、結晶成長速度は過飽和度および懸濁微結晶数の増加とともに増大することが示された。
これらのことから、微結晶付着を促進することにより結晶成長速度を向上できることが示唆され、本操作の工業装置への適用が期待できると考えた。
No.11
題目 晶析装置設計線図を用いた分級層型晶析装置の設計
投稿者 長谷川 正巳、正岡 功士
投稿先 ソルト・サイエンス研究財団平成17年度助成研究報告集別冊理工学プロジェクト研究(2003-2005年度)食塩晶析工程の高効率化、p73(2007.3)
概要
冷却式流動層型回分晶析試験から得られた最も結晶成長速度が高い条件について、設計線図を用いて装置設計を試みたところ、生産速度は0.70h-1、有効核化速度は1.5×10-10 [Number/(m・h)]であった。このような高生産速度を達成するような蒸発式晶析装置を建設するためには、蒸発蒸気への飛沫同伴や蒸発面以外でのフラッシュ蒸発など晶析現象以外の課題がある。しかし、このような課題を克服すれば、現行装置の14倍程度の生産性向上を達成できる可能性が示された。
No.12
題目 Permeability of Zinc Ions across Ion-Exchange Membrane of Ion-Exchange Electrodialyzer
投稿者 永谷 剛、吉川 直人
投稿先 Journal of Membrane Science Vol.275,pp.37-45 (2006)
概要
海水中で様々な溶存形態で存在する重金属イオンのイオン交換膜透過性評価法として、陰イオン交換膜における臭化物イオンや硫酸イオン透過性より得られた、1価及び2価陰イオン透過モデル式を提案した。また、陽、陰イオン交換膜における亜鉛イオン溶存種の透過性を陽、陰イオン交換透過モデル式を用い解析した。結果、陽イオン形をとる亜鉛イオン溶存種の透過速度は塩分濃度の上昇とともに、存在割合の低下に従い減少し、陰イオン形をとる亜鉛イオン溶存種の透過性は塩分濃度の上昇とともに、存在割合の増加に従い増加した。