
SALT & SEAWATER SCIENCE SEMINAR
Salt & Seawater Science Seminar 2024
海水から未来を創る
~製塩工程溶液からのマグネシウム回収と利用~
開催のご案内
2024年度公開講演会Salt & Seawater Science Seminar 2024を下記の通り開催いたします.多くの皆様にご参加いただきますようご案内申し上げます.
記
主 催 :公益財団法人塩事業センター 海水総合研究所
協 賛(敬称略):化学工学会,環境資源工学会,軽金属学会,JDA協会,塩元売協同組合,資源・素材学会,
全国輸入塩協会,造水促進センター,ソルト・サイエンス研究財団,たばこと塩の博物館,
日本イオン交換学会,日本海水学会,日本海洋学会,日本塩協会,日本特殊製法塩協会,
日本粉体工業技術協会,日本膜学会,日本マグネシウム協会,粉体工学会,分離技術会
日 程 :2024年12月6日(金)13:00~16:00(受付開始 12:30)
会 場 :公益財団法人塩事業センター 海水総合研究所
アクセス :JR線・小田急線 小田原駅東口 箱根登山バス(国府津駅行),バス停「酒匂(さかわ)小学校」で下車
JR線 国府津駅 箱根登山バス(小田原駅東口行),バス停「酒匂小学校」で下車
*駐車場はありませんので,公共交通機関でお越しください.
概 要 :
開会挨拶
公益財団法人塩事業センター 理事長 斎藤 恭一
講演1 マグネシウム産業の現状と展望
一般社団法人日本マグネシウム協会 顧問 小原 久
マグネシウムは実用金属の中で最も軽く,密度あたりの強度や剛性が高いという特徴があります.そのため,軽量化を目的として自動車などさまざまな製品に利用されており,エネルギー問題を背景にその需要は年々増加しています.一方,マグネシウムは海水や塩湖に大量に含まれることから世界中に豊富に存在するにもかかわらず,生産コストの観点から生産国が偏在しているという課題があります.また,日本で使用されているマグネシウムは,ほぼ全量を輸入に依存しています.本講演では,マグネシウム産業の現状や課題,将来の展望などについて解説します.
講演2 カーナライト晶析を利用した高純度塩化マグネシウム回収技術
公益財団法人塩事業センター 海水総合研究所 研究員 邑上 泰平
イオン交換膜法製塩では,ろ過海水をイオン交換膜電気透析装置により濃縮して得られたかん水をさらに蒸発濃縮し,塩を析出させて製造しています.塩の析出後に残る苦汁には,高濃度のカリウム,マグネシウム,カルシウムイオンなどが含まれています.製塩工場ではこの苦汁を冷却し,塩化カリウムを析出させて回収しています.一方,苦汁中のマグネシウムイオン濃度をさらに増加させて冷却すると,カーナライトと呼ばれる塩化カリウムと塩化マグネシウムの複塩が析出します.本講演では,カーナライト晶析を利用し,製塩工程溶液から高純度の塩化マグネシウムを回収する技術について紹介します.
講演3 製塩苦汁から得られる水酸化マグネシウムの高純度化に関する検討
公益財団法人塩事業センター 海水総合研究所 主任研究員 峯尾 隼人
イオン交換膜法製塩で塩の析出後に残る苦汁には高濃度のマグネシウムイオンが含まれており,水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ源を添加することで水酸化マグネシウムとして回収することができます.一方,苦汁にはマグネシウムイオン以外にもカルシウム,塩化物イオンなどの海水由来の成分が高濃度に含まれており,これらが混入することで水酸化マグネシウムの純度が低下するという問題があります.本講演では,製塩苦汁から高純度の水酸化マグネシウムを回収する技術の検討結果について紹介します.
休憩&ポスターセッション
講演4 製塩工程溶液等を原料とするマグネシウム金属製造技術に関する基礎研究
関西大学 教授 竹中 俊英
マグネシウム金属の製造方法には主に熱還元法,化学還元法,および電解還元法があり,工業的にはドロマイトと呼ばれる炭酸マグネシウムを含有する鉱石を原料とした熱還元法が主流となっています.しかしながら,ドロマイトを原料とした熱還元法では必要なエネルギー量が多く,二酸化炭素の排出量も多いことが課題となっており,省エネルギーで二酸化炭素の排出量が少ない製造方法が望まれています.また,日本はマグネシウムのほぼ全量を輸入に依存していることから,国産資源を原料とする製造方法への期待が高まっています.本講演では,製塩工程溶液等からのマグネシウム金属製造技術に関する研究について紹介します.
閉会挨拶
公益財団法人塩事業センター 常務理事・海水総合研究所所長 吉川 直人
参 加 費 :無料
申込方法 :申込フォームより,お名前,ご所属,ご連絡先(電話番号,E-mail)をご登録ください.
申込期間 :受付開始 2024年10月1日(火),締切(予定) 2024年12月3日(火)
問合せ先 :公益財団法人塩事業センター 海水総合研究所
Tel: 0465-47-3161,E-mail: kouenkai@shiojigyo.or.jp
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