塩試験方法の改訂について
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題名
塩試験方法の改訂について
著者
野田 寧
掲載先
日本海水学会誌、73、300-302 (2019)
概要

塩試験方法は、食品や工業用に用いられている塩について、正確な品質を評価するための試験方法で、国内標準法として用いられてきた。その歴史は、明治39 年(1906 年)の塩鑑定分析法から始まり、以降、様々な改訂が実施され、現在に至っている。前回の改訂では、塩の主成分である塩化物イオンの分析法として、電位差滴定法による硝酸銀滴定法が追加された。今回の改訂では、近年の環境問題、安全性への要望より、使用試薬類の減少や変更、廃液量の減少などを考慮した改訂が検討された。さらに、食品としての検査方法として、衛生試験方法が検討された。改訂作業は、公益財団法人塩事業センターより日本海水学会が委託を受け、山梨大学名誉教授山根兵先生を委員長とし、各関係機関の有識者である18 名の委員で構成された塩試験方法改訂検討委員会が学会内に設けられ、検討作業が開始された。数回の会合等により成案がまとまり、報告書が提出され、公益財団法人塩事業センターは2019年8 月1 日より新しい塩試験方法第5 版を実施に移した。

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