塩に含まれる塩化物イオンを測定するため電位差滴定法
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題名
塩に含まれる塩化物イオンを測定するため電位差滴定法
著者
古賀 明洋、野田 寧、山根 兵*  *:山梨大学名誉教授
掲載先
日本海水学会誌、71、277-281 (2017)
概要

塩の主成分は塩化物イオン、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、硫酸イオン、乾燥減量および不溶解分とされ、この中でも塩化物イオンは約60 %を占める最も重要な項目であり、測定には精確さにおいて特に優れた分析法が要求される。これまで塩試験方法では、硝酸銀滴定であるモール法を唯一の塩化物イオン測定法としてきたが、2013 年に発行された塩試験方法第4 版において、電位差測定により終点を決定する硝酸銀滴定法(以下、電位差滴定法)が塩化物イオンの測定法として追加適用された。そこで、本報では、塩試験方法に新たに追加適用された塩化物イオン測定法の理解と適正な利用の一助として、その基本原理や特徴、測定の留意点および塩試験方法改訂に際して検討された妥当性試験について、わかり易く解説する。

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