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昨年度はこのコーナーで幸せについて何度かとりあげたが、最近イギリスで相次いで幸福度に関するランキングが発表されたので、ご紹介しよう。
ひとつは英国の独立系シンクタンクnef(The New Economics Foundation)が発表した「地球幸福度指標(Happy Planet Index[HPI])」。この指標は、生活満足度(Life Satisfaction)・平均余命(Life Expectancy)・エコロジカルフットプリント(ecological footprint)の3スコアから算出されている(報告書)。
もうひとつは、英Leicester大学Adrian White氏が発表した「世界幸福度マップ(The World Map of Happiness)」。こちらはユネスコ・世界保健機関(WHO)・米国中央情報局(CIA)などによる100以上の研究報告データを分析し、さらに世界中の8万人にアンケートを行い作成したものだそうで、計算式などは公開されていない(こちらの地図で、調べたい国の上にマウスのポインタを置くと全調査対象国の順位が確認できる)。
どちらも対象となった178カ国を1位から178位までランク付けしている。主なランキングは以下の通り(20位以下は一部のみ)。
地球幸福度指標 |
世界幸福度マップ |
順位 |
国名 |
順位 |
国名 |
1 |
バヌアツ |
1 |
デンマーク |
2 |
コロンビア |
2 |
スイス |
3 |
コスタリカ |
3 |
オーストリア |
4 |
ドミニカ |
4 |
アイスランド |
5 |
パナマ |
5 |
バハマ |
6 |
キューバ |
6 |
フィンランド |
7 |
ホンジュラス |
7 |
スウェーデン |
8 |
グアテマラ |
8 |
ブータン |
9 |
エルサルバドル |
9 |
ブルネイ |
10 |
セントビンセントおよびグレナディーン諸島 |
10 |
カナダ |
11 |
セントルシア |
11 |
アイルランド |
12 |
ベトナム |
12 |
ルクセンブルク |
13 |
ブータン |
13 |
コスタリカ |
14 |
西サモア |
14 |
マルタ |
15 |
スリランカ |
15 |
オランダ |
16 |
アンティグア・バーブーダ |
16 |
アンティグア・バーブーダ |
17 |
フィリピン |
17 |
マレーシア |
18 |
ニカラグア |
18 |
ニュージーランド |
19 |
キルギスタン |
19 |
ノルウェー |
20 |
ソロモン諸島 |
20 |
セイシェル |
31 |
中国 |
23 |
アメリカ |
62 |
インド |
35 |
ドイツ |
81 |
ドイツ |
41 |
イギリス |
95 |
日本 |
62 |
フランス |
108 |
イギリス |
82 |
中国 |
129 |
フランス |
90 |
日本 |
150 |
アメリカ |
125 |
インド |
172 |
ロシア |
167 |
ロシア |
一見しておわかりのとおり結果は驚くほど異なっている。地球幸福度指標の方は中南米諸国が、世界幸福度マップでは西欧諸国がそれぞれ上位を占めており、構成国が全く違う。両方で20位以内に入っている国は、コスタリカ、ブータン、アンティグア・バーブーダの3ヶ国だけで、両方で10位以内に入っている国はゼロだ。20位以下も含めた主要国のランクを眺めてみても結果は対照的で、ロシアが両方で下位にランクされていることぐらいしか共通点がない。あえて共通点を見出すとすれば、上位に小国が多いということと、(表には記載していないが)アフリカ諸国が軒並み下位にランクされていることぐらいだろうか。
こうしてざっと眺めてみるだけでも、幸福の基準づくりの難しさ(とこうした調査を深刻に受け止めることの無意味さ)がよくわかる。ただ面白いことに日本の順位は非常に似通っており、両調査の結果では、日本人の幸福度はだいたい世界の平均レベルにある、ということになる。
筆者の個人的な見解だが、幸福という概念は非常に主観的なもので、そもそも「幸福度をランク付けする」ということにほとんど意味は無いと思っているのだが、この「日本人の幸福度は世界のちょうど平均レベル」という結果には妙に納得させられてしまった。
個々の要素について取り上げれば、世界でもトップクラスにある要素(例えば賃金)もあれば、世界でも最悪の要素(例えば満員電車)もあるが、もろもろ全ての幸福に関わる尺度をすべて合計してみれば、だいたいそんなもんかな、と感じたが、読者諸兄はいかがだろうか。
Webマガジンen編集部 |