投稿論文

平成14年度投稿論文

題目 研究者 発表先
1 広範囲の粒径に適用可能な溶解速度表示法 党 弘之、
鴨志田 智之、
谷井 潤郎、
篠原富男
日本海水学会誌 56(3)、p256(2002)
2 塩化ナトリウム結晶成長における不純物の影響 長谷川 正巳、
正岡 功士
日本海水学会誌 56(5)、p346(2002)
3 製塩工程管理のための自動、簡易測定システムの開発 吉川 直人、
眞壁 優美
日本海水学会誌 56(5)、p374(2002)
4 理想的な製塩装置材料とは? 長谷川 正巳 日本海水学会誌 56(6)、p472(2002)
5 市販食用塩中のヨウ素量

新野 靖、
西村 ひとみ、
古賀 明洋
日本海水学会誌 57(2)、p134(2003)
6 塩の固結と包装 益子 公男 食包研 会報 No.95、p22(2002)

投稿論文概要

No.1
題目 広範囲の粒径に適用可能な溶解速度表示法
投稿者 党 弘之、鴨志田 智之、谷井 潤郎、篠原 富男
投稿先 日本海水学会誌 56(3)、p256(2002)
概要
塩の溶解速度測定における現行カラム法の問題点を明らかにするとともに、攪拌法における測定条件の検討を行った。攪拌法では全粒子が浮遊する条件で溶解することにより溶解理論に適合する溶解速度値が得られた。また、分級した試料を標準試料として相対溶解速度を算出することにより、装置や溶解条件の異なる測定値間の比較が可能となった。
No.2
題目 塩化ナトリウム結晶成長における不純物の影響
投稿者 長谷川 正巳、正岡 功士
投稿先 日本海水学会誌 56(5)、p346(2002)
概要
イオン交換膜透析法かん水中の主要不純物である塩化マグネシウム、塩化カルシウムおよび塩化カリウムの塩化ナトリウム結晶成長への影響を検討した。
1)
結晶が成長を開始するまでの誘導時間はいずれの不純物存在下でも過飽和度に対し指数関数で良好に相関され、塩化マグネシウム、塩化カルシウム存在下では指数はこれら不純物濃度に関係なく一定値を示した。
2)
塩化カリウム存在下での誘導時間も過飽和度に対して指数関数で相関されるが、指数はカリウム濃度が高くなる程小さくなった。またカリウムイオンの取り込みは結晶成長過程で結晶表面の荒れが形成されるときに増大し、粒径が増加しながら表面が修復される過程では減少することがわかった。
3)
不純物存在下では結晶成長速度係数が小さくなり結晶の成長が抑制されるが、これは不純物が結晶表面の荒れの形成および微結晶の付着を阻害するためと考えられた。
No.3
題目 製塩工程管理のための自動、簡易測定システムの開発
投稿者 吉川 直人、眞壁 優美
投稿先 日本海水学会誌 56(5)、p374(2002)
概要
製塩工程管理の自動化、省力化を目的として、工程溶液、塩製品を対象とした種々の自動、簡易測定システムを開発した。開発した測定システムは、いずれも汎用性の高い測定機器を用いており、比較的安価である。自動測定システムは無人運転ができ、簡易測定システムは試料の前処理をほとんど必要としない。いずれの測定システムにおいても工程管理する上で十分な測定精度を有し、一部のシステムは既に工程管理に利用されている。本報告では、各測定システムの測定原理、機器構成、製塩工程適用例について述べた。
No.4
題目 理想的な製塩装置材料とは?
投稿者 長谷川 正巳
投稿先 日本海水学会誌 56(6)、p472(2002)
概要
国内の製塩企業では最近、チタンやモネル、さらにはハステロイなど高級な材料が使用されているが、既設の設備に使用している材料との併用で新たな問題が生じる可能性がある。このように、腐食部位の特定や状態の診断技術、修理、交換までの予測技術の確立など検討すべき課題が残されている。また、ヨーロッパでもチタン、モネルなどの高級材料が用いられ良好な実績が上がっているが、溶存酸素を除去したり、かん水、母液のpHをアルカリ側にするなどの工夫が行われている。国内製塩工場では真空効用缶が用いられるため溶存酸素を除去することが難しく、海水を濃縮するため海水中の共存塩類なども多く母液は一般的にやや酸性側に偏る。本ニュースレターでは製塩における最適な材料選定について、問題点、課題を具体的に提起した。
No.5
題目 市販食用塩中のヨウ素量
投稿者 新野 靖、西村 ひとみ、古賀 明洋
投稿先 日本海水学会誌 57(2)、p134(2003)
概要
市販食用塩中のヨウ素量をICP-MS法により測定した結果、塩種別に以下のような特徴が示唆された。海水を蒸発濃縮した塩のヨウ素量は、平均値が0.3mg/kgと多く、塩化マグネシウム量に比例して含まれ、ヨウ素と塩化マグネシウムとの比は概ね海水と近い値を示した。輸入天日塩を溶解再結晶した塩のヨウ素量は、0.1mg/kg未満と少なかった。イオン交換膜電気透析法によるかん水から製造した塩は、一点を除き0.2mg/kg未満であるが製品毎にヨウ素量の差が見られた。この一因としては、イオン交換膜電気透析におけるヨウ素の濃縮特性の相違によるものと推測された。
No.6
題目 塩の固結と包装
投稿者 益子 公男
投稿先 食包研 会報 No.95、p22(2002)
概要
塩の固結防止に関する基礎的な方法と高純度塩の固結のメカニズムおよびその固結防止法として包装袋の内装に低水分のクラフト紙、外装に外気を遮断するためのポリエチレンを用いる固結防止方法について概説した。